スタン・ハンセン来日! 


注)実は今週ずっとamazonが品切れ状態なのですが、そろそろ配本されるようです。
ご迷惑かけてすいませんでした。

 明日18日のセミナーですが、前回も参加の某有名選手が後楽園ホールに緊急来日することになりました! ……いったい、なんのことかわからない人も多いと思いますが、私的には「スタン・ハンセン来日!」くらいのインパクトです(じゃ、ホーガンは誰なの? とか聞かれても困るけど)。ちなみに今回の会場は、休憩中にキャッチボールができるくらいめちゃ広なので(ここしか空いてなかった)、明日の午前くらいまではご応募いただいても大丈夫です。

● 最近(?)読んだ本
次の書籍(現在4冊同時進行中)の資料、SPA!書評、スタートが遅れている某ネットの連載などなど、シャレにならないくらい読む本が増えている気がしますが、それでも読んでしまった本をいくつか(パンクラス15年の真実=ありがとうございます あと官能小説と時代小説も)。

 この新書創刊ラッシュの中にあって、発売数日で増刷した坂口孝則氏の一冊。もはや1月に100冊ほど新書が発刊される中、競争に打ち勝ち、増刷した秘密とは?
 と問うてみたが、実はその答えはほとんどの場合、意味をなさない。なぜなら起こったことに対して、後付で理屈をつけることは可能だが、事前に「こうすれば売れる」という理由がわかるのであれば、出版する前に「結果が見えている」はずだからだ。
 この本もタイトルやまえがきでは、コスト削減の本に思えるが、実は損益分岐点についての考察がメインのような気もする。
坂口氏は「牛丼一杯の儲けは9円」で一般には有名になったはずだが、「営業と詐欺のあいだ」はマーケティングと承諾営業がテーマとも読めるし、そうなってくると「現役バイヤーかつ調達業務研究家」という著者の肩書で、「マーケティングと承諾営業」あるいは「損益分岐点についての考察」がなぜ書けるのか、という疑問もないではない。
 しかも実物の坂口氏(という言い方も変だが)はかなり若い。どうも新書というジャンルで商品としてきちんと成立するクォリティーは保ちつつ、結構、好きなことを書いているような気もする。私は「会社の電気はいちいち消すな」のちょっと橘玲氏を彷彿とさせる第一章と第二章がかなり好きである。


「仕組み」進化論は、色々な人が的確な書評をあげているし、詳しい内容は本を買ってもらうとして、私が気になったのは通常、「80対20の法則」とは、パフォーマンスを向上させる仕組み作りに20%を充てよと説かれる中、本当の80:20のルールは、80%を「仕組み作りに充てることだ」と書いている点である。
 もしも会社に1日の業務を1時間半で終わらせる従業員がいたとしたらどうなるだろうか? しかも彼がそのままのペースで1日働き続けると通常の人の1週間分を1日で終わらせてしまうことになる。そしてそのようなパフォーマンスを月曜から金曜日まで保ち続けると1週間で1か月分の仕事が終わるし、たった1ヶ月で半期分の業務を終わらせるペースになる。非常に優秀な人材とは言えるが、恐らく突き抜け過ぎていて、通常の職場では居場所がなくなるのではないか、という気がしないでもない。
 しかし、会社に頼らずに自分の能力で生きていこうと思うと、そのくらいの「進化」の「仕組み」は必要かもしれない。
 つまり、本当のことを書いてあるのだが、本当に実行しようと思えば、ある程度の覚悟は必要なのである。
これが確認できた時点で私にとっては有益であった。
同時期に発売された「決弾」より「仕組み」進化論の方が、書店での置き場も良かった気がするが、個人的には「決弾」が好きである。小飼氏が恋愛や子育てといった「そんなことにまで答えるの?」という範囲まで幅広く回答ならぬ「決弾」(結論を弾言)しているのだが、プログラマーやエンジニアを中心とする若者たちが、何をどう考えているのか理解に役立つ気がするからだ。


hobo 多読多票
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